sleeveX
技術

各層の材料と、それが印刷機上で変えるもの

表面、コア、端面を、印刷機上で重要になる順に説明します。材料の選択はそれぞれ、測定できる結果に結び付いています。

エポキシ樹脂表面、ショア硬度 D82
エポキシ樹脂表面、ショア硬度 D82
エポキシ樹脂表面、ショア硬度 D82
エポキシ樹脂表面、ショア硬度 D82
表面

ポリウレタンに代わるエポキシ樹脂

スリーブに加わる作用の多くは、表面で起こります。版貼り、テープを剥がすときの剥離力、そして溶剤による洗浄です。sleeveX™は緻密なエポキシ樹脂系を採用しています。硬さはショア硬度 D82(超薄型のX-MUTはD90)で、耐擦傷性を備え、洗浄溶剤に耐え、帯電防止仕様も選択できます。

  • ショア硬度 D82のエポキシ表面(X-MUTはD90)
  • 洗浄溶剤に対する耐性
  • 耐擦傷性、帯電防止仕様も選択可能
テープ適合性

版固定テープのブランド、グレード、粘着レベル

この表面で最も頻繁に行われるのが、版固定テープの貼り付けと剥がしです。

  • 主要ブランドの各グレード、各粘着レベルで試験済み
  • 剥がした後の糊残りが少ない
  • テープを替えても挙動が安定
コア材

発泡ポリウレタンに代わるアラミドハニカム

従来のスリーブの支持層は発泡ポリウレタンです。軽量ですが、水を吸い、荷重で圧縮され、温度によって膨張します。軽量型のX-MLWでは、代わりに航空宇宙グレードのアラミドハニカムを使用しています。接着されたセル構造で、密度が非常に低く、吸水率は0.5%未満、熱膨張係数は2–5 ppm/°Cです。より薄いモデルでは、ガラス繊維と複合材の構造で同じ荷重を支えます。

< 0.5%
吸水率
2–5ppm/°C
熱膨張係数

一体成形の端面の内側で、発泡材ではなく接着された複合構造が荷重を支える支持層

車両がアラミドハニカムの上を通過。荷重がかかる様子と通過後のコアの状態を紹介します。
6層複合構造 · X-MLW

外側から内側へ、6つの層

軽量型X-MLWの6層を、印刷面から内側へ順に示します。より薄いモデルは、製品ページに記載した構造を採用しています。

インタラクティブモデル
層にカーソルを合わせるか、タップしてください振れ ≤ 0.02 mm
1表層硬質ポリウレタン2支持層発泡ポリウレタン3固定層ガラス繊維 + 樹脂4緩衝層弾性コンパウンド5内層ガラス繊維 + 樹脂
一般的な発泡ポリウレタンスリーブの断面
従来の発泡ポリウレタンスリーブ
  • 硬質ポリウレタン表層 — 膨張したコア材に押し上げられ、下地から剥がれる
  • 発泡ポリウレタン支持層 — 湿気で膨張して表層を押し出し、荷重で圧縮される
  • シールされていない端面 — 溶剤が毛細管現象で浸入し、層間剥離が起こる

6層構造は軽量型X-MLW(肉厚10–100 mm)に適用されます。より薄いモデルは、製品ページに記載した構造を採用しています。

4モデルを比較する
端面設計

SilentShield™と端面全体のシール

端面は、スリーブが損傷を受け、溶剤が浸入する箇所です。どちらの問題にも、同じ成形部品で対処しています。

衝撃試験
衝撃試験
01

衝撃を吸収する端面

スリーブ本体と一体成形した高靭性ポリマーです。装着時にぶつけた際の衝撃エネルギーを吸収し、端部を割れや層間剥離から守ります。

浸透試験:シールした端面にとどまる液滴
浸透試験:シールした端面にとどまる液滴
02

端面全体のシール

連続した物理的バリアが、インキや洗浄溶剤が毛細管現象で構造内部へ浸入する経路を遮断します。液体は染み込まず、表面にとどまります。

FiberP™インナーライナー

スリーブの滑りを左右するインナーライナー

インナーライナーは、自社開発の設備を用いて、恒温恒湿の工場で社内にて巻き成形しています。3つの工程管理により、ロットが変わっても安定した保持力が得られます。

  1. 1

    定張力制御

    閉ループ制御で巻き張力を一定に保ちます。これによりインナーライナー内の局所的な応力集中を抑え、円周方向の保持力を均一にします。

  2. 2

    繊維経路のモデリング

    積層経路をアルゴリズムで最適化しています。これがインナーライナーのメモリー効果を生み、マンドレルへの保持力を安定させます。

  3. 3

    自動樹脂界面システム

    樹脂の含浸量を計量して層間接着と減衰のバランスを取り、インナーライナーの接着を保ちながら、高速時の振動も減衰させます。

自動フィラメントワインディングライン
自動フィラメントワインディングライン(無錫)
工程

恒温恒湿の工場での自社ワインディング

インナーライナーは、Aucleanが自社開発したワインディング設備を用い、恒温恒湿の工場で製造しています。管理された条件のもと自社でワインディングを行うことで、同一ロット内のスリーブ間、そして同一サイズのロット間で寸法をそろえています。

当社の試験では、650 m/minでも急な加減速時でもインナーライナーは滑らず、適切なはめあいで着脱できます。

実測物性

4つの物性、3種類のコア材

外径を保つのは、表面の下にある層です。以下は、業界でスリーブに使われている3種類の充填材について公表されている数値範囲で、現在使用中のスリーブのデータシートと比較できます。

当社の製品資料に掲載している数値範囲です。単一の数値には換算していません。

熱膨張係数ppm/°C

低いほど良い

印刷機の温度上昇に伴う見当ずれ

  • sleeveX™ハニカム2–5
  • 発泡ポリウレタン50–150
  • フェルト20–40

密度kg/m³

低いほど良い

段取り替えのたびに扱う重量

  • sleeveX™ハニカム20–80
  • 発泡ポリウレタン30–120
  • フェルト60–650

吸水率%

低いほど良い

湿度の高い工場や溶剤洗浄後の膨張

  • sleeveX™ハニカム< 0.5
  • 発泡ポリウレタン1–5
  • フェルト1–3

曲げ強度MPa

高いほど良い

長年にわたる版貼り時の圧力による軟化

  • sleeveX™ハニカム20–40
  • 発泡ポリウレタン0.5–1.5
  • フェルト8–16
公差内で出荷

全数を出荷前に測定

印刷機メーカーや技術系の購買担当者が、受入検査で再確認できる4つの数値

外径
±0.02 mm

印刷寸法と見当精度

真直度
≤ 0.008 mm

均一な印圧、局所的な色ムラの低減

振れ
≤ 0.02 mm

網点の精度、ダブリの低減

動バランス
G2.5

高速時の滑らかな回転

キー溝
キー溝
  • キー溝

    金属製で、自社設備により国際標準寸法で加工しています。さまざまなメーカーの印刷機に対応します。

  • 帯電防止オプション

    全モデルで、本体全体に帯電防止を施した仕様を選択できます。対地抵抗は1×10⁶ Ω未満で、フィルム印刷向けです。

全仕様範囲
1台の印刷機で8年
長期実証

1台の印刷機で8年

sleeveX™の初期サンプルは、顧客の印刷機で8年間稼働しています。外径はほぼ変化していません。これは1台の印刷機における同期間の使用実績データであり、実験室での結果ではありません。

8年
初期サンプルを顧客の印刷機で使用、外径はほぼ変化なし
sleeveX™を開発した理由

モデル・サイズ別の技術データシート

モデルと寸法をお知らせいただければ、エンジニアが該当する数値をご案内します。